有限会社四国浄管

「安全な水とトイレ」を地域に。防災製品開発でSDGsをかたちに。

2026年03月30日
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    安全な水とトイレを世界中に
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    人や国の不平等をなくそう
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    住み続けられるまちづくりを

 

高知県内で地域の生活環境と水環境を支えてきた「有限会社 四国浄管」。地域に根ざした同社は、SDGsの考え方も取り入れながら、社会課題を事業展開へとつなげている。

今回は、代表の戸田明(とだあきら、写真右)さんと、同社で防災製品の開発事業に携わっている松井保親(まついやすちか、写真左)さんにお話を伺った。

 

水の生活インフラを守ることからSDGs

 

 

四国浄管は、浄化槽の維持管理という日々の業務の根底に、「生活インフラを通じて地域の環境を守る」という理念を据えてきた。

大きな転機となったのが東日本大震災だ。被災地での光景や被災者の声から、戸田さんは「災害時に真っ先に困るのがトイレである」という現実を実感。生活インフラに携わる企業として、「災害時に本当に役に立つトイレを」という思いを抱き、「災害トイレ2WAY 大地くん」の開発に乗り出す。

こうした防災への取り組みは、結果としてSDGsの理念とも自然に重なっていった。

 

災害現場の視点から生まれた新たな事業のかたち

 

 

 

被災地の現実に向き合いながら開発された「災害トイレ2WAY 大地くん」は、完成後に国際的な避難所基準と照合した結果、十分な機能を備えていることが確認された。

浄化槽維持管理を主軸としてきた同社にとって、防災用トイレへの挑戦は社会課題への対応であると同時に、新たな収益につながる事業転換でもあった。平成27年の県内中学校への寄贈を皮切りに周知を重ね、平成30年頃から導入が拡大。20263月末時点で25箇所35基が導入され、県外展開も本格化している。

「トイレは24時間使えてこそ意味がある」という災害現場の視点を、社会に発信し続けている。

 

グローバルな人材交流への挑戦

 

 

四国浄管のSDGsの取り組みは、防災分野にとどまらない。同社が運営する格闘技ジム「ザ キャンプ」では、タイやフィリピンなど海外からトレーナーを継続的に招き、国際色豊かな環境づくりを進めている。

背景にあるのは、「人と人との交流こそが地域の活性化につながる」という考え方だ。ジムには常時複数の外国人トレーナーが在籍し、多様な文化が日常的に交わる。主催大会にはウクライナやラトビア、インドなどから参加者が集まり、スポーツを通じた地域の国際交流の場としても機能し始めている。

 

企業活動として、持続可能性を実装し続ける

 

 

四国浄管は、水環境の保全を通じてSDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」と親和性の高い事業を行ってきた。そこに防災や国際交流、地域活性化が重なり、取り組みは広がりを見せている。理念にとどめず事業として成立させてきた点こそ特徴であり、その歩みは地方企業によるSDGs実践の一つのモデルといえる。

代表の戸田さんは「今後も水質保全を軸に、国内外で築いたつながりを地域へ還元しながら、持続可能な社会づくりへの挑戦を続けていきたい」と話してくれた。

有限会社 四国浄管

高知市南御座19-31

088-883-1011

https://www.shikokujokan.co.jp/

【創業】昭和51年【従業員数】22名