
ポリエチレンなどのプラスチックフィルムにグラビア印刷・加工を施し、家庭紙や衛生用品向けパッケージを製造している「フソー化成株式会社」。県外大手メーカーとの取引も多く、本社を構える日高村で製造した製品の約8割を県外へ出荷している。
今回は、多様な人材が働きやすい環境づくりをはじめ、製造ロスの削減など、同社が進めるSDGsの取り組みについて、代表取締役の丁野務(ちょうの つとむ)さんにお話を伺った。
供給責任を「働きやすさ」で支える

トイレットペーパーやキッチンタオルなど、暮らしに欠かせない商品のパッケージ製造を手がけるフソー化成にとって、安定供給は大きな責任。一方で、印刷機や加工機はチームで操作する工程も多く、製造現場を中心に、社員が休みを取りづらい課題があったという。
「働きやすさでも現場を支えられないだろうか」と考えた丁野さん。職場環境の改善に積極的に取り組み、昨年は1時間単位で取得できる有給休暇も導入。入社日から付与する体制も整えている。
こうした取り組みから、実際に有給休暇の取得率が向上。厚生労働省の「ユースエール認定」も取得している。
人材が多様だからこそ安定した職場になる

経験豊かなベテラン人材が働き続けられる環境づくりにも取り組む。定年は60歳だが、希望者は70歳まで働ける制度とした。現在も60歳を超える社員が複数在籍し、長年培った経験で現場を支えている。年齢で区切ることなく、技術や姿勢を価値として生かす考えだ。
また、女性管理職の登用にも力を入れ、サブリーダーのポジションにも女性を配置。年齢や性別にとらわれず、多様な人材が共に働く職場環境をつくることで、組織としての力を高めている。
働きやすい、良い意味の「ゆるさ」
もともとは高知市に本社を構えていたフソー化成だが、津波対策も踏まえて、日高村の工業団地に工場を移転。平成19年には、本社も日高村に移した。現在では社員の60%ほどが日高村の周辺地域に暮らしており、「地域で働ける場」としての役割も意識している。

丁野さんは、「制度を整備するだけでなく、実際に有給休暇を取りやすい雰囲気も大切」と話す。経営側があえて指示せずとも、現場で自然と休みを調整できる風土が育ち、「うちは、良い意味でわりとゆるい。それが働きやすい」という声も現場からあがっているそう。
環境配慮のロス削減はコスト削減がきっかけ

また同社は、ポリエチレンなどプラスチックフィルムの製造ロス抑制にも力を入れる。端材の分別や再資源化を徹底し、「リサイクル率は同業でもトップクラスとみられる水準」と丁野さん。
これらの取り組みは、コスト削減を目的に、以前から続けてきたこと。こうち SDGs 推進企業登録制度に登録申請する際に初めて、SDGsの取り組みになっていることに気づいたそう。
「ずっとこうしてきたから、だけではなくて、SDGsの取り組みという視点を持つことで、これからも経営に役立つヒントを見つけていきたい」と教えてくれた。
